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日曜

割り切りのセックス

割り切り
僕らは出会い系サイトで出会ったんだよネ。
いや、出会い系と言ってもエロいことじゃないヨ。友達募集みたいなところで、僕が出会ったのは僕と同じような2人の男であり、貧乏でその日暮らしをしていて家賃もままならなかった僕たちが、「ルームシェアでもする?」と言う話になって、同居することになったんだヨ。
一人はミュージシャン崩れ、一人はお笑い芸人崩れ、そして僕は小説家崩れ。僕たちに共通しているのは、学生の頃に一定の評価を受けてその気になって、卒業後は鳴かず飛ばずってやつ。なまじっか、一度でも才能を評価されたものだから、夢をあきらめきれていないんだよネ。
まあ、僕も引きこもってずっと小説書いているような人間で、二人は何かとオーディションやコンクールやで外出しているから、ルームシェアと言ってもそれほど苦ではないネ。むしろ、家賃が半分以下になってアルバイトを減らすことができたから、僕にとっては最良の選択だったと思っているネ。
でも、そんな堅実な僕と違って、彼らはルームシェアで浮いた家賃の分を、割り切りのセックスに注ぎ込んでいるんだよネ。ホテル代を節約するために、女の子を家に連れ込んできて、お金ないから、女の子一人を二人でシェアしているんだよネ。割り切りのセックスを更に値切ってシェアするなんて聞いたことないヨ!そんなことにエネルギーを使っているから、鳴かず飛ばずなんだヨ!・・・なんて、思いながら、僕はさすがに気まずいのでその時は外出していたんだよネ。
ただ、先日は僕もある小説新人賞の応募の締め切りが迫っていて、集中しなければならなかったんだヨ。そんな時に彼らが女の子を連れ込んできて「彼女をシェアしようゼ」なんて誘ってきたんだヨ。いったんは断ったんだけど、隣で3Pをおっぱじめられたら、集中できるものもできないよネ。ムラムラしてきて、えーい、息抜きだ!とばかりに彼女にヌイてもらったんだヨ。タフな女の子で僕たち三人を相手にしても全く疲れたそぶりを見せていなかったネ。もっとも、シェアと言いつつ僕たち三人からお金取っていったんだから、女の子の丸儲けだよネ。
ちなみに、その時書いて応募した小説は、選考にかすりもしなかったネ。あの時、誘惑に負けてセックスしていなければ、もっと推敲できたのになア。
わりきり掲示板
ホ別苺